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  表紙によせて
 日本の秋を彩る野菊のなかで、いちばん大輪となるのがハマギクです。頭花は直径6cmもあってまるで園芸品種のようで、海岸の岩場に自生するだけでなく、庭園などにも植えられ、多くの人々に楽しまれています。

 ハマギクのいかにもキクらしい頭花や、みずみずしい葉からは草本としか思えませんが、株もとを観察すると、かたく木質化していて茎というより幹のようにさえ見え、多年草ではなく、日本のキク科にはめずらしく木本に位置づけられています。

 この日は19年ぶりに晩秋の茨城県北部まで足を向けましたが、幸い、前日からの雨があがって秋晴れとなり、気持ちのよいドライブとなりました。はじめに訪れた花園渓谷でオヤリハグマタマブキを観察したあと、高萩市の海岸に移動して切り立った崖につけられた散策路を歩きました。

 ここでは以前訪ねたときよりも整備が進み、安心して散策できるようになったものの、ハマギクはいくらか少なくなったらしく、前回に目にした大株も見当たりませんでした。それでも例年より早く満開となった群落も現れ、ところどころにはまだ咲きはじめでしたがコハマギクもあって充実した植物観察となりました。

      (2015.10.18 茨城県高萩市)

○野生植物写真館「ハマギク」
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