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表紙によせて
 親海(およみ)湿原は、長野県北部の白馬村にある広さ3haほどの湿原です。もともとは水田だったところが放棄され、年月を経るうちに湿地を好む植物が侵入してしだいに湿原となったとのことです。その水源は、近くの青木湖からしみ出した水や周辺からのわき水によるものとされています。

 この年の8月中旬、八方尾根を散策したあと、県中部に移動する途中に親海湿原に立ち寄りました。現地に着いたのは午後3時ごろ、周囲をスギ林に囲まれた湿原に人影はなく、耳にはいるのは風にそよぐ草の音と鳥の鳴き声だけでした。初めての訪問でしたが、コオニユリやサワギキョウなど、晩夏をいろどる花たちが咲きみだれ、思っていた以上に植物の豊富な場所でした。

 コオニユリは高原の草地などに生えるユリですが、この湿原はもとが水田だったおかげで土壌が肥沃なのでしょうか、たくさんの花をつけた草丈の高い株も多く、また、これまででもっとも規模の大きな群落を見ることができました。


      (2003.8.16 長野県白馬村)

      ○野生植物図鑑「コオニユリ」
      ○「表紙によせて」バックナンバー