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スミレの観察をするようになって20年以上が経過し、いまだに撮影していない種類があるのは、交雑種をのぞけば九州・沖縄地方にほぼ限られるようになってきました。このうち本土で唯一、未見だったのがツクシスミレです。 ツクシスミレの自生地はいずれも関東から遠いとあって、なかなか足を運べないままでしたが、この年の4月から長崎県に転居したのを幸いと、引っ越しの片づけもそこそこに、さっそくツクシスミレを見に出向いてみました。 例年であれば、ツクシスミレは3月下旬には咲きだすようですが、春先に寒い日がつづいたこの年なら4月に入ってもまだ咲いているとふんで山に分け入ってみると、シハイスミレ、ホコバスミレなどがちょうど満開となっていて、これならツクシスミレも咲いていそうと期待は高まります。 ところが、山道を歩けどもツクシスミレはなかなか現れません。いちど歩いた道の反対側のわきをよく見ながら歩いたところで、ようやく遠くにそれらしきスミレの花が目に飛びこんできました。対面かなったツクシスミレは、想像していた以上に小さな花で、かわいらしい印象を受けました。 (2017.4.9 長崎県長崎市) ○「ツクシスミレ」へ ○「表紙によせて」バックナンバー |
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