ツメレンゲ（１１月１３日） 　ツメレンゲは神奈川県内で目にしたことがなく、今年こそは、と現地を訪問しました。1/2.5万地図で、このあたりだろう、とあらかじめ見当をつけ、そろそろかな、と自生地にたどり着くことができたのは10月下旬のことです。ところが、花序は上がっているもののどれもまだ固い蕾で、その翌週もまだ咲きはじめ、三度目の正直でやっとベストタイミングとなりました。 　ここではコンクリートと石のすきまにコケがつき、その上にツメレンゲが生えているのですが、よほど環境がいいのか、一面に広がっています。あちこちにパッチ状に群生しているのですから、脇芽による栄養繁殖だけでなく、種子でも増殖しているのでしょう。かつて大雨の際に上流から流されてきて、うまく定着したものと推察されますが、いつかまた増水すればコケごと流されそうな危うい環境で、盗掘も懸念されることから、しっかりとした保護の必要性を感じました。