Home > 2020年版・今年出会った花ベスト集 > オクトリカブト(宮本)


 この1年にみなさんがご自分で撮影された花の中から、
「今年出会った花ベスト1(3まで)」を選んでくださいました。
 一覧表はこちらで見ることができます。
連載開始は2020年11月20日です。

1月21日からはわたし(宮本)の写真を紹介しています。

3つ目はオクトリカブトです。


オクトリカブト


オクトリカブト(8月30日)

トリカブトは花が特徴的なうえに、種類が多く、地域によってさまざまに分化するなど、魅力的なグループです。以前より力を入れて観察していて、長崎在住時は九州各地に出向き、ハナカズラタンナトリカブトを初めて見る機会に恵まれました。
尾瀬は学生のころから何十回と足を向けていて、トリカブトを何度も見ているものの、この地域特産のジョウシュウトリカブトには気づかないままでした。今回、初秋の尾瀬沼と尾瀬ヶ原を一度ずつ歩き、いずれもジョウシュウトリカブトが見つかったのですが、その理由でやっとわかったことがあります。以前は無毛の花柄やむかごをチェックしていなかったうえに、オクトリカブトにくらべ、よくいえば繊細、悪くいえば貧弱で、カメラを向けようともせずに気づかなかったのでしょう。それと対照的に、尾瀬沼畔で群生していたオクトリカブトは、背丈ほどに伸び、青紫色の花を鈴なりにつけ、華やかな印象でした。